設置してすぐに、速攻1分ぐらいで「絶対に参加したくない」というアンケートが投票された。
分からないでもない。
僕もできたら参加したくないが、この業界に長くいて、治験の意義を知っているので、「まぁ、場合によっては参加する」ぐらいだ。
この僕ですらそうだ。
前にも書いたが、僕は治験パネル(患者さんのデータベースのようなもの)に登録している。
「うつ病」の治験薬があったら参加します、という希望でパネルに投稿したのだが、「ウォッシュアウト」(今、治療に使っている薬を2週間とか4週間、使わない期間を呼ぶ)が辛そうなので、これまで参加しませんか電話を2回断っている。
プロトコルに「ウオッシュアウト」が必ず記載されていて、普段はそんなこと、何も気にしないのだが、いざ、自分のことになると、やはりダメだ。
例えば、ガンとか重度の病気にかかり、「もう治験薬を使うしか今の科学・医学では手がありません」的になったら、それはもう絶対に参加する(と思うが。。。。)
普通はそうなのだ。
誰だって、市販薬で治療できるのなら、わざわざ治験薬を使って欲しくないというのが普通の感覚だ。
それが、実際の治験では多くの人に参加して頂いている。
特にガンの治験ではフェーズ1にがん患者さんに参加してもらっている。
その場合、効果が期待できない薬の量から、これ以上、薬を投与したら危険だ、という薬の量まで使わせて頂く。
これなどは、まさに「人体実験」なのだ。
もちろん、本人の自由意思による同意のもと、治験に参加して頂いているのだが、それにしても、だ。
本当に、頭が下がる。
僕たちの仕事は計り知れないほどの患者さんの「ボランティア精神」によって成り立っていることを絶対に忘れてはいけない。
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