2011年06月08日

プレゼン資料作成の本質

パワーポイント(PPT)でプレゼンテーションをしたり、他人の話を聞いたりする機会が多くなった。

30年前は、青の背景に白文字のスライドが一般的だった。

学会のときは、このスライドを作製するのに毎度業者に依頼したものだ。

時代が進むと便利になるものだ。

ところで、PPTでプレゼンをするときに注意しなければならないポイントがある。

それは、話を聞く人の立場で作製して話をするという基本原則だ。

いくら自分が重要な情報だからと思って一方的に情報を提供しても、それは自分の視点でしかものごとを考えていない独壇であり、話を聞

いている人は消化不良になるだけでまったく意味がないものになる。

プレゼンの仕方、資料の作り方、これらについてはいろんな書籍がある。

おすすめのプレゼンテーションのビジネス書は次のもの。

藤沢晃治著「心を動かすプレゼンの技術」角川書店。
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少なくても関連書籍を1冊は熟読してから他人の前で話をすべきだ。



●「プレゼンの仕方」

会社に限らず、組織の中では「報告という業務」の占める割合はとても大きい。

しかし、報告の仕方、あるいは資料の作り方は、個人差が大きいのが現実だ。

しっかり上司に鍛えれている人は、若い人でもプレゼンが上手で、資料も読みやすいものを作る。

資料の作り方を示した解説書や関連図書はたくさんある。

特に、若い人は今のうちに訓練しておかないと10年たっても上手は資料は作れない。

フォーマットや文字の配置、図表の作成など小さなことと思うかもしれない。

しかし、肌理細やかな配慮が為された資料は、とてもわかりやすく短時間で判断できる。



また、報告書は文学ではない。

一瞬に理解できるような明瞭で短い文章が作成できるようにスキルを磨こう。

文章の作成スキルは、毎日欠かさず文章を書くことだ。
そういう意味ではブログはいい教育ツールだ。

150文字の塊の文章を毎日書いていると5年経てば、りっぱな文章が書けるようになる。

資料にそって説明する場合は次の点に注意する。

1.与えられた時間を厳守する

2.重要な点を強調し、資料の棒読みはしない

3.最初に結論、最後に要点を述べる

以上の3点に注意して話すと報告を受けるほうはわかりやすい。

通常の報告は、5分でできる。

もしかの想定(上司が超多忙)を想定して、1分でも報告可能なように準備はしておこう。

ところで、貴方の報告はどのレベルにありますか?


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2011年05月24日

山梨大,ウサギ使い新薬研究  遺伝子改変、文科省が支援

新薬開発などにつなげるため、特定の疾病を引き起こすよう遺伝子を改変したウサギを育てる山梨大の研究が、文部科学省の事業に採択さ

れた。

マウスやラットでは難しい動脈硬化疾患などの研究に適しているといい、ウサギを活用して治療薬や治療法の開発につなげていく。
   ↓
http://www.sannichi.co.jp/local/news/2011/05/24/12.html


そうか、ウサギか(最初はウナギかと思った。へ〜〜〜!ウナギか!!と思ったけれど、よく見たらウサギだった。)

うむ。ウサギならではの疾患領域もあるんだろうね。

昔、僕がまだ新潟で働いていた頃、「発毛剤」の開発をやっていた。

その時に使ったのが、ある特殊なマウス(発毛サイクルが一定期間に限定されているマウス)と、ウサギだった。

ウサギの毛をバリカンで短くした後に、人間用の「脱毛クリーム」を塗って、背中の毛をすべてなくして、ツルツルにした。

まるで、『因幡の白ウサギ』状態だよね。

その上で、背中の右側に被検物質を塗り、左側は何も塗らなずに、比較する、ということをやった。

被検物質の他に、当時、「これは確かに効果がある」と言われていた市販薬についても同様に試験をした。

その結果、会社が目星をつけていた被検物質には発毛効果が無かったが、市販薬のほうには効果が確かにあった。

その効果があった市販薬だけどその後、販売中止になった。

なぜ、販売中止になったかというと、厚生労働省に提出した申請データに虚偽のデータが使われていることが分かったからだ。

惜しいことをしたよね。

実は、その後、同じ成分で再度、申請データを取りなおして、新しい名前で申請し、承認され、商品化したけれど、結局、その後は中ず飛

ばずだ(今でも売っている。)


何故、虚偽のデータが使われていることが分かったかというと、一説によれば、ライバル会社がその製品のある欠点を「消費者安全センタ

ー」のようなところに申し出て、それがもとで厚生労働省が調査に乗り出し、結果、虚偽データが判明した、ということだったが、この話

の真偽は定かではない。

最近では、この手の虚偽データの捏造は、内部告発が多いらしい。

捏造する意味なんて、まるで無いのにね。

人の問題なのか、組織の問題なのか。その両方なのか。

科学者の論文でも「捏造問題」はあとを絶たない。
  ↓
科学者の捏造を扱った本


今日の捏造は明日の破滅だ。



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2011年05月18日

ヒト試験・・・「こんなものか?」

ある種のヒト試験のために、今日、採血と血圧、身長、体重の測定のために某施設に行った。

僕が参加する試験については、とりあえず月曜日に自分でプリントアウトして読んでいたが、きっと、当日、施設に行けば、さらに詳しい説明が聞けると思っていた。

が、甘かった!



僕が自分でプリントアウトした資料と同じモノを受付の若いあんちゃんから渡され、「これを読んで、最後のページに署名と捺印をしてください」と言われた。

あらあら。

こんな読みにくい資料を渡して、読んで、同意して、ときたか。



この施設は特定保健用機能性食品(いわゆる「特保」(トクホ))の試験を受託している会社としては、まぁまぁ名前が知られている施設だ。

「特定保健用機能性食品 試験 受託」でグーグル検索すると1ページ目にヒットするぐらいだ。



受付のあんちゃんも学生のバイトじゃないの? という感じで、声も小さいし、要領も得ないし、髪もボサボサだ。

大丈夫かな。。。。

今回は「新薬」の「治験」じゃないからうるさいことは言わない、とは言わない。


こういう施設が「治験アルバイター・治験リピーター」(こんな言葉、無いけれど)を産み出しているのかもしれない。

なにしろ、「怖いこと(副作用など)」を一切、言わない。

何のための試験かも一切、説明なし。

もし、この施設は安全かと個別に相談されたら、おすすめしないな。


あまり細かく書くと営業妨害で訴えられそうなので、これぐらいにしておくけれど、アルファベットを全面に出している会社だからと言って、安心できない。


この先、何が僕を待ちうけているのか、興味津々さ。




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2011年05月17日

ある種のヒト試験に参加することにした。

治験ではないけれど、ある種、疫学的調査に近い試験に参加することにした。

通院も少ないし、服用している薬のウォッシュアウトも不要、という点で参加する気になった。

とりあえず血液検査のために、明日が初回検査だ。

このスクリーニング検査で問題が無ければ、本試験へ進む。



こういう試験に参加するのは2度目だ。

1回目は20年位前に自分の会社が開発していた「抗生剤」の治験(フェーズ1)だったが、投与直前の血液検査でアウトとなった。

その時は治験担当者から、えらい、怒られた。(あはは、そりゃそうだ。6人のデータが欲しかったのに、5人になってしまったのだから。)



それはそうと、今回の試験のスケジュール等を見たが、分かりにくい。

治験のプロトコル等で、この手のスケジュールはよく読んでいる僕ですらそうなのだから、「一般市民」の方々には、さっぱり分からないんじゃないのかな。

一体、いつ通院で、いつ終了で、スクリーニングで落とされる可能性があるのかないのか、などパンフレットからでは読み解けなかった。



治験でも患者さんが同じような状況に置かれることも多いんだろうな、と思ってしまった。

分かりやすい治験の説明書が必要だ。(通常は「同意説明文書」に書かれているけれど、とても読みにくい、かつ、分かりにくい。)

改善の余地、ありだね。




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2011年03月17日

国際共同治験に関わるモニターにはどんな能力が必要なのか?

国際共同治験に関わるモニターにはどんな能力が必要なのか?というテーマをここ数日、考えたり、社内でインタビューしたのだが、とことん行くと、やっぱり、最後は「モニターを真面目にしっかりやる人」となってくる。

「国内の治験を担当しているモニターとの差はあるか?」というインタビューを社内の国際共同治験に参加したモニターに質問すると「英語ぐらいですかね。」となる。

あとは、国内の治験と大差がない。

やることは一緒なのだ。

きっちりと、SDVをしてデータの信頼性を確保する、ということに尽きる。


ただ、意識的なことを質問すると、微妙に答えが違ってくる。

デッドラインを死守する、という意識が国際共同治験のほうが高い。

そりゃそうだよね。

日本の治験が世界の治験の足をひっぱってはいけないものね。

今の日本の現状を考えると、ひっぱりそうだが。

まぁ、そうならないようにモニターのチームが工夫する、ということをやっているようだ。

国内治験の時よりも国際共同治験の時の方がチームワークも良くなるようだ。(良くないとやってられない。)


そんなこんなを聞いたり、考えたりしながら、4月からの研修プログラムを考えているホーライでした。





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2011年03月05日

●治験に参加したいですか?

このブログのサイドバーに「治験に参加したいですか?」アンケートボックスを設置した。
設置してすぐに、速攻1分ぐらいで「絶対に参加したくない」というアンケートが投票された。

分からないでもない。

僕もできたら参加したくないが、この業界に長くいて、治験の意義を知っているので、「まぁ、場合によっては参加する」ぐらいだ。
この僕ですらそうだ。

前にも書いたが、僕は治験パネル(患者さんのデータベースのようなもの)に登録している。
「うつ病」の治験薬があったら参加します、という希望でパネルに投稿したのだが、「ウォッシュアウト」(今、治療に使っている薬を2週間とか4週間、使わない期間を呼ぶ)が辛そうなので、これまで参加しませんか電話を2回断っている。

プロトコルに「ウオッシュアウト」が必ず記載されていて、普段はそんなこと、何も気にしないのだが、いざ、自分のことになると、やはりダメだ。

例えば、ガンとか重度の病気にかかり、「もう治験薬を使うしか今の科学・医学では手がありません」的になったら、それはもう絶対に参加する(と思うが。。。。)

普通はそうなのだ。
誰だって、市販薬で治療できるのなら、わざわざ治験薬を使って欲しくないというのが普通の感覚だ。

それが、実際の治験では多くの人に参加して頂いている。

特にガンの治験ではフェーズ1にがん患者さんに参加してもらっている。
その場合、効果が期待できない薬の量から、これ以上、薬を投与したら危険だ、という薬の量まで使わせて頂く。

これなどは、まさに「人体実験」なのだ。

もちろん、本人の自由意思による同意のもと、治験に参加して頂いているのだが、それにしても、だ。


本当に、頭が下がる。

僕たちの仕事は計り知れないほどの患者さんの「ボランティア精神」によって成り立っていることを絶対に忘れてはいけない。



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http://chiken-imod.seesaa.net/

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2011年02月27日

治験に関する僕のささやかな貢献

僕がインターネットで「治験」について書き始めた2000年頃、どうやって「治験」のサイトを宣伝しようかと考えてやったのが、インフォシークの掲示板への書き込みや「プロフィール」(今のミクシィのようなもの)で、色んな人と交流することだった。

あるいは楽天にブログを借り、音楽や本の紹介しつつ、時々「治験」について書いていく、という戦略をとった。

これは今でも続いている。
  ↓
「おすすめミステリー小説、本、ビジネス書、お勧め音楽、お薦め映画 by ホーライ 」



また、「医薬品ができるまで」のサイトでもブラームスやクリムト(画家)や谷川俊太郎の紹介をして、それらのキーワードでヒットした人を治験のページに誘導する、というものだ。

だから、逆説的だけど、治験を世間一般に広めるには治験とは最も遠いことを書いていくのが有効だった。

ちなみに今でも、たとえば「ブラームス 治験」で検索すると、僕のブログが一番上にヒットする。

これです。
 ↓
「おすすめの音楽と治験活性化」



今でこそ、治験に関する情報はネットにあふれているが、だからと言って、一般の方々が正しく治験を知っていらっしゃるかというと、どうだろう?

これからも、時々は、折に触れ、治験のことを書いていこう。

「治験って人体実験ですか?」

「はい、そうです。ありていに言って、治験は人体実験です。どこからどう見ても人体実験です。ただし、倫理的、人道的、科学的に最大限の努力をしています。」

「こわくないですか?」

「こわいと感じられる人もいると思います。ですから、治験参加にご自身が同意された場合のみ、治験に参加して頂きます。」

「患者にメリットはありますか?」

「ありません。ただ、普段以上に医師の方が丁寧に診察してくれると思います。」

「では、何のために治験をやるんですか?」

「新薬を厚生労働省に承認してもらうためのデータを集めるためです。」

「それは動物実験だけでは駄目なのですか?」

「はい。動物と人間では体の作りが違いますので、動物実験だけでは薬の効果や副作用が分かりません。」

「副作用も出るんですか?」

「はい。一般の薬でも副作用がありますが、同様に治験の薬でも副作用が出ることもあります。」

「安全なのですか?」

「動物でできる限り安全性や副作用を調べていますが、絶対に安全ということはありません。ですから、医師も慎重に治験の薬を使い、万全を期します。」


・・・・・・・というように。
ラベル:治験
posted by ホーライ at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月31日

治験参加者は『創薬ボランティア』

僕たちの業界では、普通、フェーズ1の治験に参加して頂ける方を「ボランティア」と呼んでいるが、フェーズ2の治験以降は患者さんだ。
大分医大の中野教授が治験に参加してくださる方を『創薬ボランティア』と呼んではどうだろう、と提唱されてた。
あまり普及していないが。

『被験者』という言い方もされることがある。

まるで人体実験のような呼び方ではあるが、まさに治験は人体実験のなにものでもない。

フェーズ2以降に治験に参加される方は、本当にボランティア精神に富んだ人だと思う。

僕も治験パネルに登録している(うつ病で)ので、時々、電話で治験のお願いですが、とやってくる。
話を聞くと、当たり前だが、今飲んでいる薬をウォッシュアウトしないといけない。

もし、そのウォッシュアウトのときに、またうつ病が再発するかと思うと、なかなか治験に参加する勇気がでない。

治験の意義をそれなりに理解している僕ですら、治験への参加は消極的だ。

なのに、世の中にはボランティア精神に富んだ方がいらっしゃって、うつ病の治験にも参加されている。

このボランティア精神無しでは、日本の治験は立ち行かない。

日本では1つの病院で集まる創薬ボランティアが少ない、という現状がある。
だから、施設数を増やさざるを得ない。
それなので、モニターはあっちもいったり、こっちもいったりで、あまり効率的でない仕事をしている。


創薬ボランティアの方にできるだけ治験に参加して頂くために、「交通費」以外の「謝礼」を払えないものか。

もちろん、創薬ボランティアは金銭目当てに治験に参加してくださっているわけではないのだが、だからと言って、ボランティア精神だけを頼りにしていいのだろうか?

これまた、ドラッグラグや世界同時開発とか国際共同治験にさいして、必ず問題になるのが、日本の治験のスピードだ。

大分医大の中野先生は治験に参加された創薬ボランティアの方に「ポイント」を与えるのはどうかと、アイデアを出されていた。
このポイントを持っている、優先的に診察を受けることができるという「特典」がついている。
しかも、このポイントはほかの人にもプレゼントできる。
だから、たとえば更年期障害の治験に参加したおばちゃんが、自分のポイントを孫にプレゼントすると、お孫さんが優先的に診察を受けることができる、というものだった。

いいと思うよね。

これだけで全てが解決するわけではないが、試してみる価値はある。

誰か、やらないかな・・・・・・。



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ラベル:治験
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2011年01月26日

『イレッサ副作用』国もアストラゼネカも「和解勧告受け入れ拒否」で考えること

アストラゼネカ側の見解

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=35936

国側の見解

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=35937


詳しいことは分からないがどうやら「副作用として重篤な間質性肺炎」に関する情報提供の方法や注意喚起が充分だったかが論点らしい。

きっと、それにからんで、イレッサの承認審査過程も問われていることだろう。

販売前から重篤な間質性肺炎が発生していたか、それを重篤な副作用だったと認識していたかどうか。

さらに、イレッサが発売される時には「副作用が少ない抗がん剤」という評判が流れ、普段はあまり抗がん剤に詳しくない医師が、安易に患者に投与したから死亡例が発生したのではないか、という観測も流れた。


ところで、国側が和解勧告を受けないひとつの理由として「和解を受け入れれば、新薬の承認の期間を短縮する流れにある今後の承認体制に大きな影響がある」(厚労省幹部)」が報道されていたが、本当だろうか?

きっちりと安全性を評価することが、新薬の承認の期間を短縮する流れに影響を及ぼすのだろうか?
仮に、影響を及ぼすとしても、安全性をきっちりと評価すべきだ。


僕が新聞サイトの情報だけで、こんなことを言うのはどうかと思うが、そんなことも是非、新薬開発に関わっている人は考えてみよう。

「表面的な報道だけを元に、いい加減なことを言うな」とか「大所高所からの判断ができない人が言うな」とか「知りもしないで、大衆受けすることを言うな」とか、色々と言われるとしても、その表面的な報道だけからでも、「何が大事なのか?」を考える習慣をつけよう。

どうしても、所詮、どんな人でも「完全に」情報を得ることなどできない。
だから、誰も何も言う権利や自由がないかというと、それも違うだろう。

「これが全て」だと短絡してもいけないが、それを知ろうとして、それを理解しようとして、さらに、自分なりの見解を持とうとする姿勢はいつだって、誰にだって、必要だ。

だろ?

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ラベル:治験
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2011年01月16日

「公知申請」て、何?

昨年から、「ドラッグラグの問題」が活発にいろんなところで取り上げられ、ついには、「公知申請」もあり、ということになった。

何?この「公知申請」て?
  ↓
「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」における検討結果を受け保険適用される品目に関する情報

欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない適応について、厚生労働省に、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」が設置され、医療上の必要性を評価するとともに、公知申請への該当性を確認した結果等に係る報告書(薬事食品衛生審議会の医薬品第一部会あるいは医薬品第二部会において了承されたもの)
  ↓
http://www.info.pmda.go.jp/kouchishinsei/kouchishinsei_index.html



「当該適応の科学的根拠が十分である場合に治験を行うことなく承認申請を認める公知申請の運用」
  ↓
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/38542/Default.aspx


患者さんにとっては、これでもまだ遅い!というところだろう。

そりゃそうだ。病気は薬を待ってはくれない。

患者さんにとっては、日本で承認されたものだろうと、アメリカや海外で承認されたものだろうと、「効く」なら使いたい。

患者さんには朗報だろう。(しかし、まだ十分とは言えないとは思う。)


ここまでは、患者さんの立場でしたが、これを治験依頼者(特に製薬会社)の立場で考えると、「え?あれ?治験、いらないの」、シメシメという「よからぬ考え」を僕は正直、持ってしまった。

裏ワザだし、力技だし、今度から、海外で標準薬になっているのは、無理して治験をしなくても、そのうち「公知申請」でいけるだろう、と製薬会社は悪だくみをしないだろうか?

「特に臨床上、重要で、医療上の必要性の高い薬」が、公知申請の対象となるが、下手したら、なんでもこの「条件」をクリアさせようとするかもしれない。

あ〜ぁ、患者さんにとってはいいことだろうけれど、これまで必死になって治験をしてきた僕としては釈然としない。

僕も患者なら、そんな細かいことはいいから、アメリカで使われて有効なのに、なんで日本で使えないんだよ、俺の病気を治療するために治験なんてしなくていいから、使って欲しい、と間違いなく思う。

それなら、日本で治験なんていらないんじゃないの?
ラベル:治験
posted by ホーライ at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする