2007年02月26日

もう一度、じっくりと治験を活性化させる方法を考えてみよう。

まず、いつもどおり『治験が活性化』された状態とはどんなものかを考える。

例えば、これから治験を活性化させよう!と言ったときに、どういう状態を目指しているのかが分からなければ、その方法も決まらない。


端的な例で言うならば『日本で行われている治験の数が増えた』ということになる。
その指標は『治験届』の数で測れる。

しかし、これは実は難しいファクターがある。
つまり、どんなに治験を行いたくても、治験をする『薬の候補』が無くては話にならない。
製薬会社の基礎研究に重点がかかるわけだ。

ただ、こういう測定方法はある。
日本の製薬会社が基礎から上がってきた新薬の卵を、初めて治験を行う国はどこか?ということだ。

きっと、今では、まず売り上げに結び付けたいから、海外に拠点がある会社は、まず海外で治験を始める。

それをなんとか、日本から開始してもらえる方法を考える。

この時の指標は、こうだ。

現在の日本で産声を上げた治験薬が日本で孵化した率=日本で初めて治験を行った治験薬の数/(割る)日本の企業がフェーズ1を行った治験薬の数

つまり、例えば今年、日本の企業がフェーズ1を実施した治験薬の数が50個だとしよう。そのうち、日本で治験を開始したのが10個なら、日本での孵化率は20%だ。

この『日本孵化率』を上がる、というのが、治験が活性化されたと呼んでいい指標の一つになる。


さらにさらに、日本の企業が開発した薬なのに、日本で開発をする予定はなく、海外だけで開発し、海外だけで販売する新薬(これを『親捨て新薬』とでも呼ぼう)の数も指標になるだろう。
現実に、そのような薬があるはずだ。


今、目指すべきは治験薬の『日本孵化率』の上昇だろう。

では、何故、日本の製薬会社が、自社で作った治験薬なのに、海外を先行させるか?

はい、それは、何よりも、治験が日本よりも早く、安く、開発できるからです。

では、何故、日本では治験が遅く、開発費用が高くなるのだろ?

(今日はここまでです。 by ホーライ)




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2007年02月24日

明日を創るもの

最近、社内でずっと「薬理のメカニズム基礎研修」をやっていた。

ちなみに、研修で使っている本は以下の本です。


やさしい薬理のメカニズム(楽天)

やさしい薬理のメカニズム―薬のはたらきを知る(アマゾン)



この研修をやりながら思ったことは、「決断する力」がいかに大切か、ということだ。

新薬の開発方法は、科学的アプローチが変わっただけで、本質は原始時代と変わらない。

まず、病気の痛みや苦痛から逃れたいという生命の根源的願いがある。

そして、それをかなえるための仮説と検証が繰り返されて(いろんな植物や動物、果ては土くれまで試して)、新薬が誕生する。

なかにはまだ病気の原因がよく分かっていないが、とりあえず、こういう薬が効くらしい、なんていうのもある。



「ゲノム創薬」という名前はスマートだが、ひとりひとりの研究者レベルで考えると、結局は「新薬を作りたい」という夢があり、それができるはずだという「信念(信じる力)」があり、どんな困難が有っても新薬を開発するぞ!という強力な「決断」があるだけだ。


僕がこうしてチンタラとしながらも生きている理由は自分なりの「小さな」夢があり、それは実現できるはずだと自分で信じて、毎日、何かしらを決断しながら行動しているからだ。

大事なことは「夢」を信じて「決断」し「行動」することだ。



有名な話だが「アルツハイマー」の薬を開発した研究者のひとりは自分の母親が「アルツハイマー」になったことから、この病気の治療薬を創るぞ!と決断し、行動した。

その結果として今の薬がある。


毎年、製薬業界に何千人という若者が入ってくるが、そのなかの少なからずのひとが「新薬を世の中に出して、病気で苦しんでいる人を助ける行為に参加したい」と願っているはずだ。


ひとつの夢がひとつの新薬を創る。
その夢はひとりひとりの胸の中にある。
夢を信じて、決断し、行動する。


これまで人類が繰り返してきたこの単純だけど、強力な作業を今日も僕たちは続ける。

たとえその結果、新薬が開発できなかったとしても、それは少なくとも「明日」を作ってくれるはずだ。





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2007年02月22日

「治験伝道師」について。実はこれまで見逃していた、圧倒的多数の潜在的治験伝道師

「治験の活性化」に関連する要員をMECEで分類する(その2)


前回の続きです。


(2)治験実施医療機関に関連するひとを考えてみると・・・・


(A)医療機関の長
(B)治験事務局
(C)IRB事務局(治験審査委員会)
(D)IRB委員メンバー
(E)治験薬管理者
(F)検査室

さらに実は治験実施医療機関において、最も多数で最も治験に影響を及ぼすひとたちがいます。

実はこれまで見逃していた、圧倒的多数の潜在的治験伝道師のみなさんです。


それはつまり・・・・

(G)治験に関係しない人たち

・・・・・・です。


治験実施医療機関であっても、その医療機関で最も多数は圧倒的に治験に無関係のひとです。

ただ救いは「無関係のひと」であり「無関心のひと」とは限らないということです。


だったら、これら多数の人たちのご協力を仰がない手はありません。


「なんかね、最近、うちの病院でさ、やたらと治験の関する講習会とか催しものがあるのよね。」なんてことを家族に言ってくれればしめたものです。

それをきいた息子(娘)が、「おお、うちのかぁちゃんが勤めている病院で治験とかいうのをやっているらしいぞ」「あら?そうなのうちのママも言っていたわ。」「で、治験って何?」「ネットで調べてみましょうよ」

・・・・・なんてことになったら、おじさんは泣いて喜んでしまいます。


その息子(娘)の友人がその母に「うちのトーチャン、糖尿病だけどさ、治験に参加しないの?」「なんだね、その治験って?」「クラスメートのホーライが、治験では新しい薬の卵が使われるといっていたぞ。」「ふ〜〜ん、そうなんかい?」「もうちっと、その話を詳しく聴かせてもらっておいで」

・・・・なんてことになったら、年齢をさば読んで僕はその友人に治験の詳細を教えちゃうね。





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2007年02月21日

「治験の活性化」を妨げる問題をMECEで分類する

ビジネス上の問題を解決するときに、まず、問題を把握するために『構造化』することがある。

詳細は以下の本を参照してください。


マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック




マッキンゼー式 世界最強の問題解決テクニック






構造化するためにまず治験に関わる要員を列挙する。
この時にMECE(*)で考えると良い。

「治験に関わる人間」という切り口で考えると・・・

(1)治験依頼者

(2)治験実施医療機関

(3)治験責任・分担医師

(4)創薬ボランティア

(5)行政

まず大雑把に分類すると以上のようになる。
もっと細かく分類する場合は、例えば(1)治験依頼者の中を分類する。


(1)治験依頼者

(A)モニター
(B)QC:品質管理部門
(C)QA:品質保証部門(監査部門)
(D)管理部門:文書保管や治験薬保管、教育担当などの部門

あるいはこんな切り口もある。


(1)治験依頼者

(A)国内製薬会社
(B)外資系製薬会社
(C)ベンチャー企業
(D)CRO


同様に(2)治験実施医療機関

(A)医療機関の長
(B)治験事務局
(C)IRB事務局(治験審査委員会)
(D)IRB委員メンバー
(E)治験薬管理者
(F)検査室

こうして治験に関係する部門、ひとをあぶりだしたら、この人たちが抱えている問題を考える。
特に治験の活性化を妨げる要因ということで考える。


(1)治験依頼者

(A)モニター
・書類作成が多すぎて本来のモニタリング業務ができない⇒治験が遅くなる。


(B)QC:品質管理部門
・GCP上のグレーな問題が多く、書類の最終チェックまでに時間がかかる⇒治験が遅くなる。


(C)QA:品質保証部門(監査部門)
・QC部門と同様にGCP上のグレーな問題が多く、監査結果を出すのに時間がかかる⇒治験が遅くなる。


(D)管理部門:文書保管や治験薬保管、教育担当などの部門
・必須文書が多すぎて、保管・管理に手間取る。保管場所がすぐに無くなる。

等など。

たとえば皆さんがモニターなら、モニターに関連する業務で「治験の活性化」を妨げる理由(例えば治験が遅くなる理由等)を列挙してみましょう。


問題を列挙したら、今度はそれに対する解決策を考えます。

この時に大切なのが、これは当局の問題だから解決できない、とか、現行のGCPで要求しているから解決できない、と考えないことです。
そして、一つの問題に対してできるだけ多くの解決策を考えます。

すると、どんな問題でも必ず、自分たちに関連する解決策がでてくるものです。

それがでてきたら、さっさと実行しましょう!



(*)MECE:MECEとはモレなくダブりがないという意味の英語(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)

Mutually お互いに
Exclusive 排他的で
Collectively 集めると
Exhaustive 全てを尽くす





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2007年02月17日

「イノベーション25」と「治験活性化」の関係

最近、製薬業界では「医薬品」が安倍内閣総理大臣の「イノベーション25」の1丁目1番地に取り上げられたことがよく言及される。

(下記「第166回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説」参照)


このことを医薬品業界は「大いに期待されている」と喜んでいる人もいるが(いてもいいのだが)、普通はびびる。


総理大臣が、いの一番に取り上げたということは、「医薬品」で、今後、「イノベーション25」に相応しい成果が求められるといことだ。


例えば総理の言葉の中に「がんや認知症に“劇的な効果”を持つ医薬品の開発などの実現」と言う言葉がある。(下記参照)

がんや認知症にに「良好な効果」とか「素晴らしい効果」ではなく、『“劇的”な効果』ですよ、『“劇的”な効果』!(この言葉に難色を示した官僚もいるようだけれどね。)

ドラスティックに効く薬を求めているのです。

まぁ、総理が求めていなくても、日本全国の一般国民の民様も“劇的な効果”を持つ医薬品を「1300年以上前から」求めているのですから、何を今更、という考えの人もいるでしょう。


でも、総理が言ったのですから、それなりの予算もつくでしょうし、トップダウンの改革命令がでるかもしれません。

そんなときに「それはできません」とか「今までに前例がありません」とか「日本の医療風土にあいません」なんて言っているようではいけません。

なにしろ「イノベーション」の最も大敵は前例主義なのですから。



以前、僕が勤めていたある製薬会社で「こんなことができたらいいのにな」と思ったことがあり、それを実現するためには「IT部門」の協力が必要でした。

そこで、IT部門の若手に「こんなことするために、IT関係ではこういうことをやって欲しいんだけれど」と言ったら「それは我が社のITポリシーに触れますのでできません。」とか「それは会社の方針でできません」と言われた。

この「会社の方針です」という言葉を言うときは気をつけないといけない。「会社の方針です」とか「会社のポリシーに触れます」と言ったとたんに、自分で考えることを停止するからだ。

「会社の方針でできない」と言え「そこをどうにか工夫して」という思考回路を使わなくなる。(若いのに可哀想なやつだと、僕はそのとき、思った。)

で、その後2ヵ月後に新しい事業部長が赴任して、そのひとに僕のアイディアを伝えたら、その場でIT部門に電話して、あっという間に僕のアイディアが実現した。

アイディアが実現したのは嬉しいのですが、なんか拍子抜けしたね。

今度、「それは会社のポリシーできません」なんて言ったら、「そんなポリシーなんて捨てちまえ!」と言いたい。

(残念ながら、僕はもう別の会社にいるのだが。)



「治験の活性化」を考えるときも同様だ。

「それは日本の医療風土に合いません」なんて言っていたら、いつまでたってもその「医療風土」から脱却できない患者さんが医療難民になっちまうよ。

だったら、そんな「医療風土」なんて捨てちまえ!






第166回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説 (平成19年1月26日 )

http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2007/01/26sisei.html


約100年前、権威ある物理学者が「空気より重い空飛ぶ機械は不可能である」と断言したわずか8年後、ライト兄弟が初の有人飛行に成功しました。

絶え間のないイノベーションが人類の将来の可能性を切り拓き、成長の大きな原動力になります。

2025年までを視野に入れた、長期の戦略指針「イノベーション25」を5月までに策定し、がんや認知症に劇的な効果を持つ医薬品の開発などの実現に向けた戦略的な支援や、各国の特許制度の共通化への取組など、具体的な政策を実行します。


イノベーションにあわせ、ICT産業の国際競争力を強化するとともに、医療、農業など将来有望な分野で残る規制の改革やITの本格的活用により事業の効率性を高めるため、4月を目途に生産性加速プログラムを取りまとめます。減価償却に関する税制度を約40年ぶりに抜本的に見直し、投資の促進を図ります。




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2007年02月13日

『患者のための「薬と治験」入門 』・・・治験関係者は時々原点に戻ろう

患者の視点を忘れたところに「治験の促進」はありえない。
 
治験における主人公は治験責任医師でも治験依頼者でもない。
治験に参加してくださる患者さんだ。
 
治験に慣れてしまった治験関係者は時々本書を読み返そう。

僕たちは治験の原点に戻る必要がある。


患者のための「薬と治験」入門




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製薬協提供TV番組「ゆめの瞬間いのちの一枚」を観て(その2)

昨日(2007/02/12)の「ゆめの瞬間いのちの一枚」を観て思ったことの続きです。

昨日の番組では三人の子どもが病気と闘うために薬を利用してることを紹介していたのですが、実は子ども用の新薬というのはなかなか開発されない傾向にあります。

何故ならば、子どもを対象とした治験を製薬会社が避けるからです。

何故、避けるかと言うと子どもは大人より薬に対して敏感なので副作用が出やすいことが一番の理由だと思います。
副作用が出やすいうえに、子どもだと大人よりも(大人だってそうですが)、会社は怖がります。
万が一のことがあったときの補償やらマスコミメディアへの取り上げられ方などなど。

治験参加に伴う同意の問題もあります。

まず子どもの親が自分の子どもを治験に参加させたがらない。
そうなると治験も長期化して費用が嵩みます。
また、仮に親が治験への参加に同意したとしても、本人が嫌がったらどうするか、という問題もあります。
(ちなみに、あなたなら、どうしますか? 子どもの年齢が5歳だった場合と12歳だった場合で考えてみてください。)

小児科学会では子どもの用法を持った新薬が出てこないことを心配して、また困っており、学会として製薬業界に小児に対する用法を検討した治験を早くやるように催促しています。

通常、新薬はまず大人(成人)で試験され、そのデータをもって新薬の承認を得ます。
製薬会社は、大人(成人)で使用実績をつみ、ある程度の安全性が確認されたら、今度は小児を対象とした治験に手をつける、というのが一般的です。


では、大人(成人)の用法しか持っていなくて、子どもにも効きそうだと思った場合、医師はどうしているか?というと医師本人の責任で要領を決めて使っている、というのが現状です。

でも、いつまでも、こんなことも出来ないので、正式にきちんと小児を対象とした治験を行い、国の承認を得て欲しいと思うが小児科医の強い要望です。

と言うわけで、まだまだ日本の薬業界も問題が山積みです。





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2007年02月12日

製薬協提供TV番組「ゆめの瞬間いのちの一枚」を観て

今日(2007/02/12)の「ゆめの瞬間いのちの一枚」では三人の子どもの話だった。

ひとりは急性リンパ性白血病。
二人目は喘息。
三人目は1型糖尿病。


番組の中でも言っていたが、もし、三人に有効な薬が無かったら、三人とも苦しい症状におかれたことだろう。
悪化したら亡くなるおそれも大いにある。

僕も子どものとき(小学校2年生のとき)、「リウマチ熱」にかかった。


『リウマチ熱』とは

膠原病(こうげんびょう)の一。
溶連菌の感染による扁桃炎にかかったあと、2〜4週間してから高熱が出て、関節痛・心膜炎などの症状が現れる。
後遺症として心臓弁膜症を起こすことが多い。


というように下手したら心臓弁膜症になるところだった。

そのときは父親の判断で隣町の医者に連れて行かれ、そこで「リウマチ熱」と診断された。
(実は最初に行った医院では「風邪による関節痛」と診断されていた。)

正しく病気が診断されてから、僕は5年間、毎日ペニシリンを飲んだ。(苦くて、なんとも言えない味だった。)

おかげで僕は今では「心臓に毛が生えている」とまで言われるようになった。


だから薬のありがたさを身をもって分かっている。

できるものなら、今日の番組を見て、ひとりでも多くの優秀な治験担当モニター、CRCを目指すひとがいたらいいな、と思う。




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何をもって治験が『活性化』されたと言えるのだろうか?

『治験活性化5カ年計画』に対するメディアの反応が面白い。

いくつかのメディアで『治験活性化5カ年計画』を報じているが、なかでも一番手厳しくて的を射ているのが「熊本日日新聞」だ。



●治験活性化5カ年計画(1) 空洞化へ強い危機感

(熊本日日新聞2007年1月24日付夕刊メディカル)
    ↓
http://kumanichi.com/iryou/kiji/kusuri/15.html


●治験活性化5カ年計画(2) 数値目標定め実施へ

(熊本日日新聞2007年1月31日付夕刊メディカル)
    ↓
http://kumanichi.com/iryou/kiji/kusuri/16.html


●治験活性化5カ年計画(3) お粗末な医療機器審査

(熊本日日新聞2007年2月7日付夕刊メディカル)
    ↓
http://kumanichi.com/iryou/kiji/kusuri/18.html




上記の記事の中にも出てくるがかつての『治験活性化3カ年計画』の時に具体的な数値目標をあげたものが「CRCの人数」だけだった。

笑っちゃうよね。

普通、民間の企業で働いていると「今年の目標」を毎年提出させられる。

そこではどんなものもできるだけ「定量的に」数値化する。

「しっかりやる」とか「充分にやる」というような「定性的」な表現をしないように教育されている。

そして、その数値のうち、どれだけ達成できたかによってボーナスや次年度の報酬が決まる。



今度の『治験活性化5カ年計画』ではCRCの人数はもちろんだが「治験中核病院」とか「治験拠点病院」の数を設定する予定らしい。

さて、では治験の中核病院が増えたら、それで治験が『活性化』されたと言えるのだろうか?


何をもって「治験が活性化された」と5年後には言うつもりなのだろうか?


もう、世界は日本以外のアジアに注目している。

誰も日本を見ていない。



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2007年02月09日

「治験活性化シンポジウム」(主催:社団法人日本医師会 治験促進センター)が有ります。

「治験活性化シンポジウム」(主催:社団法人日本医師会 治験促進センター)が有ります。

日 時:平成19年3月17日(土)13:00-16:00
 
場 所:日本医師会館 大講堂 (東京都文京区本駒込2-28-16)
 
プログラム:
  
第一部:講演
 
1. 次期治験活性化計画について(仮題):
     新木一弘 (厚生労働省医政局研究開発振興課 課長)

2. 製薬企業の取り組み(仮題):
     中島和彦 (日本製薬工業協会医薬品評価委員会 委員長)

3. 医療機関の取り組み(仮題):
     山本晴子 (国立循環器病センター臨床研究開発部臨床試験室 室長)

4. 医療機関の取り組み(仮題):
     後澤乃扶子 (国立がんセンター中央病院臨床試験管理・推進室)

5. 日本医師会の取り組み(仮題):
     岩砂和雄 (日本医師会 副会長・治験促進センター長)
  
第二部:総合討論
 
参加費:無料


お申し込み方法:下記の方法どちらかでお申し込みください。

@下記URLをクリックし、指示に従って必要事項を入力してください。
URL: https://cos.congre.co.jp/jmacct/j/


A参加申込用FAX(URLから入手できます)に必要事項をご記入の上、
FAX番号: 03-5216-5552宛、FAXしてください。
FAX1枚につき、お一人の登録が可能です。
URL: https://cos.congre.co.jp/jmacct/j/FAX.pdf



詳細は下記をご覧ください。

●日本医師会 治験促進センター
  ↓
http://www.jmacct.med.or.jp/


●治験活性化シンポジウム(平成19年3月17日)
【参加登録開始のお知らせ】
  ↓
http://www.jmacct.med.or.jp/doc/symposium.doc


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