例えば、これから治験を活性化させよう!と言ったときに、どういう状態を目指しているのかが分からなければ、その方法も決まらない。
端的な例で言うならば『日本で行われている治験の数が増えた』ということになる。
その指標は『治験届』の数で測れる。
しかし、これは実は難しいファクターがある。
つまり、どんなに治験を行いたくても、治験をする『薬の候補』が無くては話にならない。
製薬会社の基礎研究に重点がかかるわけだ。
ただ、こういう測定方法はある。
日本の製薬会社が基礎から上がってきた新薬の卵を、初めて治験を行う国はどこか?ということだ。
きっと、今では、まず売り上げに結び付けたいから、海外に拠点がある会社は、まず海外で治験を始める。
それをなんとか、日本から開始してもらえる方法を考える。
この時の指標は、こうだ。
現在の日本で産声を上げた治験薬が日本で孵化した率=日本で初めて治験を行った治験薬の数/(割る)日本の企業がフェーズ1を行った治験薬の数
つまり、例えば今年、日本の企業がフェーズ1を実施した治験薬の数が50個だとしよう。そのうち、日本で治験を開始したのが10個なら、日本での孵化率は20%だ。
この『日本孵化率』を上がる、というのが、治験が活性化されたと呼んでいい指標の一つになる。
さらにさらに、日本の企業が開発した薬なのに、日本で開発をする予定はなく、海外だけで開発し、海外だけで販売する新薬(これを『親捨て新薬』とでも呼ぼう)の数も指標になるだろう。
現実に、そのような薬があるはずだ。
今、目指すべきは治験薬の『日本孵化率』の上昇だろう。
では、何故、日本の製薬会社が、自社で作った治験薬なのに、海外を先行させるか?
はい、それは、何よりも、治験が日本よりも早く、安く、開発できるからです。
では、何故、日本では治験が遅く、開発費用が高くなるのだろ?
(今日はここまでです。 by ホーライ)
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