2010年09月23日

ホーライの自作小説集、詩集、俳句集など

とりあえず、今までに貯めていた小説などをアップしました。
      ↓
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名作「はがき」には涙するぜ!

短編も順次アップしていきます。

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2010年09月15日

■言葉だけで“いかせて”あげる

僕の大好きな詩人に茨城のり子さんがいる。
その茨城のり子さんが、子ども向けに詩について解説している。

●詩のこころを読む (岩波ジュニア新書)
茨木 のり子 (著)
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4005000096/horaihonoyomu-22 


この中で茨城のり子さんが言っている。

「詩には、どこかで跳躍するところがあります。飛躍するところがあります。」

「いい詩には、人の心を解き放ってくれる力があります。」

詩人は言葉だけで、僕たちをいかせてくれる。
僕たちの心を解き放ってくれる。


だから、茨城のり子さんの次の言葉で僕は飛び立つことができる。




自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

       『茨城のり子:自分の感受性くらい』





わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり卑屈な町をのし歩いた

      『茨城のり子:わたしが一番きれいだったとき』




もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない

      『茨城のり子:倚りかからず』





恋人よ
まだどこにいるのかもわからない 君
一人でいるとき 一番賑やかなヤツで
あってくれ

      『茨城のり子:一人は賑やか』






娘は誘惑されなくちゃいけないの
それもあなたのようなひとから

      『茨城のり子:あほらしい唄』




本当に生きた日は人によって
たしかに違う
ぎらりと光るダイヤのような日は
銃殺の朝であったり
アトリエの夜であったり
果樹園のまひるであったり
未明のスクラムであったりするのだ

      『茨城のり子:ぎらりと光るダイヤのような日』






恋をするとさ、誰でも詩人になれるよね。
だから、恋は素敵なのだ。

ちがう?



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2010年08月17日

■僕の人生に影響を与えた10冊(4)

この日記のタイトルになっている村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 』。
           ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410100157X/horaihonoyomu-22


村上春樹の初期作品群の中の記念碑的傑作なのが、これ。

〈私〉の意識の核に思考回路を組み込んだ老博士と再会した〈私〉は、回路の秘密を聞いて愕然とする。
私の知らない内に世界は始まり、知らない内に終わろうとしているのだ。
残された時間はわずか。

〈私〉の行く先は永遠の生か、それとも死か?
そして又、〔世界の終り〕の街から〈僕〉は脱出できるのか?

同時進行する二つの物語を結ぶ、意外な結末。村上春樹のメッセージが、君に届くか?


・・・・・・ということで、2つのパラレルワールドを行ったり来たりする物語。

BGMとしては、常にスタン・ゲッツが流れている。

後の『ねじまき鳥クロニクル』や今回の『1Q84』のように不思議な世界を通じて、この世界の不条理を描いてみせる村上春樹独特の力技の作品だ。


●ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編
           ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101001413/horaihonoyomu-22


●1Q84
  ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103534222/horaihonoyomu-22


●イパネマの娘(スタン・ゲッツ)
  ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000060N8O/horaihonoyomu-22


ただ、名作だからと言って、誰もが真っ先に読むべきかというと、そうはいかない。
まずは、村上春樹の世界に慣れてから、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 』に進んだほうが奥深く読み解ける。
では、何を読めば村上ワールドに慣れるかというと、それが『羊をめぐる冒険』であり、さらにこの『羊をめぐる冒険』を読むために絶対にはずせないがの『風の歌を聴け』になる。

つまり、村上ワールドは『風の歌を聴け』で始まり、『風の歌を聴け』で終わるのだ。(終わってないけど。)


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2010年08月16日

■僕の人生に影響を与えた10冊(3)

『風の歌を聴け』を知ったのは大学院1年生のときだった。
実家の新潟に帰省しようと上越新幹線の大宮駅のKIOSKで読み物を物色していた時だ。
なるべく薄くてすぎに読めそうな小説を探していたところ、タイトルに惹かれて『風の歌を聴け』を買った。

それまで村上春樹は知らなかったが、読み始めてすぐに村上ワールドに没入した。
「何を食べたら、こんな文体で書けるんだ?」と思い、「負けました!」といさぎよく僕の負けを宣言した。

『風の歌を聴け』は主人公の<僕>が1970年の夏、海辺の街に帰省し、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。
2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。
青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作、というわけだ。

これと言った事件も起こらず、淡々と10日間あまりを書いてあるだけだ。

その文体、小説の構成方法、全てが僕にとって新鮮だった。


●「赤頭巾ちゃん気をつけて」の「庄司 薫」に少し近いかな、いやいや、やっぱり違うな・・・などと思った。
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122041007/horaihonoyomu-22



●「羊をめぐる冒険」を読んだ時は、「安倍公房」に似ているかな、いやいや、やっぱり違うな・・・・
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/410112115X/horaihonoyomu-22


ということで、すっかり村上ワールドにはまりすっかりハルキストになってしまうのでした。

ちなみに<僕>と<鼠>を主人公にした物語は4部作なのだが、僕としては4作目の「ダンス、ダンス、ダンス」は認めていない。
<僕>と<鼠>の物語は、絶対にあくまでも「羊をめぐる冒険」で終わりなのだと思うのでした。



●「風の歌を聴け」
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062748703/horaihonoyomu-22


●「1973年のピンボール 」
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062749114/horaihonoyomu-22
 

●「羊をめぐる冒険」
    ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062749122/horaihonoyomu-22


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2010年08月15日

■僕の人生に影響を与えた10冊(2)

『今昔物語』は幼稚園の頃、眠る前に父か母から読んでもらった。
(同じように、我が家の次女が小さいころ、僕が読んでやった。)

子ども心に、「悪いことをすれば鬼がやってきて、良いことをすれば仲良く長生きできる」という世界観を植えつけられた。

世の中のことをなんだかまだよく分からないうちに、刷り込まれる世界観は、その人が生きていくうえで、決定的だ。

『蜘蛛の糸』では、自分だけが助かろうとすると、結局、ダメなんだと思ったり、動物(蜘蛛)愛護の精神を学んだ。

「勧善懲悪の世界」が全てではない、ことを知るのは中学生の頃だ。

中学1年生の頃は「チョー真面目」だった僕は『熱気球イカロス5号』を読んで、天地がひっくりかえった。
こんな人生もあるんだ!とね。

その本を読み終えたあとで悪友のKTに出会い、バイクを乗り回すことになるのだが。
最終的に僕の思春期は大学に入学するまで挫折の時期だった。
そんな頃知った『太郎物語』で、「爽やかに生きる」ということを学んだ。

僕が料理を作るのが苦痛ではないのは、この『太郎物語』と『風の歌を聴け』を読んでからだ。
料理は男子がやってもいいのだ、と。



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2010年08月10日

■ブログ用のネタ本は100冊

今、バカみたいにブログを作っているが、そのネタ本として、僕が購入した本を利用している。
僕がこの5年間に購入したビジネス書、啓発用本、など等は300冊位にになる。
その本の中でとりあえず、皆さんにできるだけ早く伝えたいこととして、本を100冊程度に絞った。

なんで、こんなにビジネス書を購入したかというと、それは僕の仕事に影響している。

僕の研修は大きく分けて、(1)ビジネス系  (2)モニター特化系の2つに分かれる。
今は(2)のモニター特化よりも(1)のビジネス系の研修が2倍程度多い。

会社のお金で買うと、予算の問題とかうるさいし、また僕が別の会社に転職したら、会社のお金で買った本を持っていけない。
そこで、僕の場合は、自腹を切って本を購入している。
(これが、結構、バカにならない金額になるのだが、それで今の年収を稼いでいると思えば、まぁ、それほど高くないとも言える。)

また、僕はいつ、転職するか分からないので、研修のネタをインターネット上にアップしておけば、どこの会社へ転職しても大丈夫だ。
(今のところ、まだ、転職の予定はない。「今のところ」ネ!)


*ちなみに、今、ブログを大量生産を行っているが、とりあえず、100個のブログを作ることを目標にしている。
100個までいったら、今度は、1つ1つのブログを充実させる予定なので、安心してください。(誰に?)


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2009年01月19日

ディスコ探偵水曜日

【「新潮」掲載+書下ろし 1000枚。二十一世紀の黙示録、ここに完成!!】

愛、暴力、そしてミステリ。舞城史上、最大のスケールで描く最高傑作。

迷子捜し専門の米国人探偵・ディスコ・ウェンズデイ。
あなたが日本を訪れたとき、〈神々の黄昏〉を告げる交響楽が鳴り響いた――。

魂を奪われてしまった娘たち。
この世を地獄につくりかえる漆黒の男。時間を彷徨う人びと。
無限の謎を孕む館・パインハウス。
名探偵たちの終わり無き饗宴。

★⇒ディスコ探偵水曜日〈上〉



次々に現れる困難や疑問に懊悩するディスコの姿は、ミステリーや純文の狭間で懊悩している舞城自身に思えた。
所々に自作のタイトルをちりばめる手法に(物語の中ではそれらタイトルが結構重要な機能を果たしている)、今作によって作家として一

つの区切りのようなものを示したかったのかな、とも感じた。

または、キャリアの総括、みたいな。読了してから色々考えてるけど、それは作品の内容にではなくて、あくまでも舞城王太郎という作家

のスタンスに対して。読書をしてこんな気持になるのは初めて。

今までの舞城作品を期待するとちょっと「?」かも。舞城初体験者は絶対「×」だよ。

でも、確か去年の6月頃に一度今作の発売案内出てたよな〜(無料と思いきや有料の冊子、『波』の巻末にちーっこくだけど)。
それをキャンセルしてまで書き下ろし加えるその姿勢が必死で本気で、良い感じ。下巻はまるまる書き下ろしだし。

下巻の章題は「方舟」。
連載当時、舞城自身書き進める中で収拾がつかなくなってしまったんじゃないかな。ほんとスケールでかすぎだから。
紙と文字で表すの不可能なくらいスケールでかい(実際やたら図説多い)。
それを救おうとして、リスク背負ってでも書き下ろさなきゃいられなかったんだろう。

妄想に過ぎませんが。あ、この話って大雑把に言って「救済」の話だよな……物語を作家が体現している!? 

妄想に過ぎないけどそう考えるとやっぱ凄い作家で、その労力と腕力に星5つです。次作に心底期待大。




★⇒ディスコ探偵水曜日〈上〉




ディスコ探偵水曜日(上)


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2007年10月28日

秋におすすめの名作小説★1985年の奇跡

五十嵐貴久という作家をひょんなことから知り、『1985年の奇跡』を読んだ。

これが実に僕にはうけた。

まず、舞台が我が家に近い。

僕が今、住んでいる国立市がそのまんま出てくる。

そして、この小説のテーマが『熱血!』高校野球なのだ。

よくありがちなテーマだが、弱小、万年出ると負けの高校の野球部に、ある日、思わぬスーパー助っ人が入部して、というストーリーだ。

これだけだと、あぁ、『タッチ』みたいに? となるかもしれないが(事実、僕はそう思った)、そうではない。


小説には1985年時の世相として『夕焼けニャンニャン』が出てくるし(懐かしい!)、野球部の部員は煙草を吸うし、そのまんま、自分の高校時代を思い出してしまった。

ところで、この小説だが、途中でのどんでん返しが、実にいい。

そして、そこからラストまでが実に鮮やかだ。

ちょっとひねくれた青春小説として、かなりいい出来栄えだ。

1985年の奇跡



1985年の奇跡 (双葉文庫)





ところで、この作家、五十嵐貴久のデビュー作の『リカ』が、これまた凄い。

実に恐怖なホラー小説で、第2回ホラーサスペンス大賞を受賞している。

どうして、こんな小説を書く人が『1985年の奇跡』のような小説を書けるのか、この作家の才能ほうがよほどミステリーでホラーなのだ。

リカ



リカ (幻冬社文庫)





新入社員に読ませたい本100冊 新入社員にお薦めの本100冊

おすすめ本「より良く、より楽しく生きるためのお薦め本、人生を豊かにする本」

おすすめビジネス本。仕事に役立つ本


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ガールフレンドについて語るときに僕の語るに落ちたこと

『走ることについて語るときに僕の語ること』

小学生の頃から偉人たちの『伝記』を読まされてきたが、僕には、伝記を読む理由が分からなかった。

どうして、他人の人生を知らなければいけないのか?

ましてや『自伝』を読む必要なんてあるのだろうか?


しかし、今は分かる。

しょせん、『小説』と言っても、それは他人の人生なのであり、それが本当に作家が書いたのか、それとも小説の主人公が実は自分で書いた自叙伝なのか、なんて分からない。

ならば、小説を読むように自伝を読むのも、それはそれで面白いのだ。

でも、まだ疑問は残った。

何故、ひとは『自伝』を書くのか?


多分、それは自分が生きていたという記録を残したいという生命の本能なのだろう。

だから、僕だって、こうしてブログで記録を残している。

ただ、村上春樹の場合は小説家なので、読者からお金を取る。

お金を取ることにより、村上春樹の小説家としてのプロ意識が、より自伝を昇華させることを村上春樹自身が知っているのだ。


僕も筑波でフルマラソンを走ったことがあるが、走り始めたきっかけの一つはガールフレンドからの影響で、もう一つが村上春樹も走っているからだった。


走ることについて語るときに僕の語ること




走ることについて語るときに僕の語ること







posted by ホーライ at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする